先日、ビンディングを取り外して付け替えるという作業を行った。というのも、筆者はグーフィースタンスなのだが、レギュラーで初心者の友人に板を1本貸すことになったためである。付け外しを行ったのはFLUXのビンディングだが、基本どのメーカーも同じような手順となるので参考にしてほしい。
また、この記事では付け外し方だけだが、FLUXのその他の調整方法はこちらの記事で紹介している。
取り付け取り外しはプラスドライバーがあればできるのだが、かなり強い力で締めなければ取り外せない、滑走中にゆるむなどの事態に陥る。そこでしっかりと締められるようにオフセットドライバーや大きめのT型ドライバーがあると便利。筆者はバイク用のソケットレンチセットがあるのでそれを使う。1セットあると何かと便利で安いものは¥2,000台で買えるのでそれほど高くない。
ビンディングを取り外す
まず付いているビンディングを取り外す。スノーボードの購入時にビンディングとセットで買うと、だいたいはお店で取り付けてくれるので外したことがないという人も多いかと思う。
FLUXのビンディングにはフットベッドとなるクッションがあるのでこれをめくらなければいけないのだが、やり方を知っていないと苦労する。一見、上から見ると黒いつまみのような部分があるので、ここを引けばいいのかと思うが、かなりしっかりと爪がかかっているためここから取ろうとすると非常に大変。
簡単に取る方法はサイドから指やドライバーなどを入れて爪の部分を引き抜く方法。これを知っているかどうかでかなり作業性が違う。
フットベッドをめくるとビスが取り付いているディスクが出てくる。ビスを外すとビンディングは取り外せる。
ビンディングを取り付ける
外したビンディングを左右取り替え、レギュラースタンスで付け直す。このボードにはセンターからの距離のメモリがついており、両足間の幅の目安となる。
また、ビンディングのディスク側にも複数のビス穴が並んでおり、ひとつずらすと5mm幅を調整できる。だいたい左右の足幅間隔は60cm弱が標準なのだが、もともとついていた29cm位置(両足間58cm)で取り付けることにする。
ちなみにこのスタンス幅は少し変えるだけで意外と感じ方が変わる。具体的には、幅を狭くすると板のしなりが大きくなるためか、フレックスがやわらかくなったように感じ、幅を広くすると逆に硬くなったように感じる。狭い時のメリットは、プレス、オーリーといったトリック時の板のしならせやすさが上がる点、広い時のメリットは板の操作性の向上や、高速滑走時の安定性(板のバタつきの低減)となるので、板のフレックスに不満がある場合はまずスタンス幅を見直すと良いだろう。
もうひとつ決めなければいけないのは取り付け角度。今回は初心者向けということもあって、比較的標準角度で取り付ける。前足21度、後ろ足3度のセッティング。
人によって、滑りやすい角度は異なり、中には初心者でも後ろ足マイナス角度のダックスタンスのほうが滑りやすい人もいるのだが、ザックリ標準の目安は前足18~24度、後ろ足3~9度あたりになる。ショップには自分の滑りやすい角度を測定してくれる機械があったりするのだが、そもそも上級者になってくると好みのスタイルに合わせて調整し始めるものでもあるので、それほど神経質に悩む必要はない。
最後にビスを締めたら完成。歪みの無いようにしっかり締めるため、4つあるビスは車のタイヤを交換するときのように対角の順番で締めていく。かなりしっかりと締めなければ滑っている最中にゆるんできてしまうこともあるため、ラチェットハンドルが非常に役立つ。
以上で取り外しと取り付けは完了になる。ビスを外してつけるだけなので難しいことは無いのだが、FLUXに関してはフットベッドの外し方を知らなければかなり苦労する。昔、ネットで情報をとれなかった時代にはかなり苦労したなぁ。