スノーボード ソールのケバ取り ブロンズブラシでどこまで取れるか?

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先日、初めてスノーボード用のブロンズブラシを買った。ブロンズブラシはワクシングの際によく使用されるナイロンブラシ等よりも固くなっていることが多く、古いワックスをはぎ取るクリーニングの目的で使用されることがある。

それと同時にボード滑走面のケバ取りにも使えるという情報を見たことがあるので、どの程度使えるのか古い板で試してみた。

1.ブロンズブラシ

ブロンズブラシは毛の部分が真鍮でできているタイプのブラシ。スノーボード用のブラシは大きく4種類のタイプがある。

1.ナイロンブラシ
ホットワックスを行う際、スクレーパーで取り除けなかったワックスを取り除く目的でよく使用されるブラシ。固さも普通で一般的だが、毛先が太いのでソール表面に目の細かいストラクチャー(溝パターンのこと)をつけている場合には取り切れない。また、静電気が起きやすく毛に取り除いた粉状のワックスがくっついてしまう。

2.馬毛ブラシ
ナイロンよりもやわらかく毛先が細いので、ナイロンブラシで取り除けなかった細かいワックスを取り除く、仕上げ目的でよく使用されるブラシ。稀にボアブラシと呼ばれることもあるが、ボアブラシは通常、猪や豚の毛を使ったものを指し、こちらは馬毛ブラシよりも固さがある場合が多い。

3.ブロンズブラシ
真鍮ブラシと呼ばれることもある。銅でできておりナイロンブラシやボアブラシよりも固さがある。固さがあるため古いワックスを取り除くときやリムーバーをかけた後、ソールのメンテナンスでペーパーをかけた後などにクリーニング目的で使用されることもある。
個人的には力を入れて擦り過ぎなければ、ワクシングの際ナイロンブラシの代わりとしても使えるように思う。

4.スチールブラシ
非常に固さのあるブラシ。ソール面のクリーニング目的の他、ソール面にストラクチャーをつける目的で使用されるタイプのものもある。

基本的な素材としては上記4タイプ。ただし、ブラシ自体の固さに関しては、使用している素材の他、毛の太さ、毛の長さによっても変わってくる。そのため、一概にどの素材のブラシがどのような製品だと決まってくるわけではないので注意が必要である。

今回、訳あってTOKOのブロンズブラシを買ってしまったので、古い板でケバ取りに使えるか試してみた。なかなか、高い買い物だったな……。

ショップに置いていなかったのだが、ガリウムが出しているものの方が定価は多少安い模様。

2.ソールのケバ

何度も使用している板だとソール面が白くなってくることがある。これは雪面がアイスバーンのように固い時にソールが擦られてケバ立ってきている状態。ソールは通常ポリエチレンでできているが、表面が荒れているわけである。

こうしたケバ立ちは、特に圧のかかるエッジ付近に顕著に出やすい。アイスバーンの上で何も考えずに「コノハ」などやっているとかなりダメージを受けるだろう。また、スキーよりもスノーボードのほうが表れやすい。スキーは左右2本あるのに対してスノーボードでは1枚の板の片側のエッジに全体重がかかるため、ボードへの負荷が大きいのだろう。

今回は実家にあった、安い板のケバがとれるか試すことにした。筆者が小学生の時に3点セット数万円で買った安い板。特に当時はメンテナンスもしていなかったため、かなりひどいケバ立ちが出ている。


特にエッジ付近のケバ立ちがひどい

3.ブロンズブラシでケバを取ってみた

とりあえず古いワックスを取り除くためリムーバーをかけて拭き取ってみる。

リムーバーはあまり体に良くないのでできれば屋外でやったほうが良い。


リムーバーで古いワックスを除去した後の状態。やはりエッジ付近はかなりケバ立っている。

まあ、この状態からブロンズブラシでただ擦ってみる。ソールを削っていくつもりでやるので、結構力を入れて行う。方向はノーズからテール方向に統一すること!

すると、少しずつだが白いケバ立ちが薄くなり、ツヤも出てきた!
それと同時に明らかにワックスではない黄色っぽい粉が出てきた。おそらくソールを形成するポリエチレンの粉なのだろう。


黄色っぽいカスが出てきた

なかなか大変な作業なのだが、ひたすらこれを繰り返すと明らかに白い部分は減ってくる。1か所に対して30~50回も擦れば、エッジ付近はさすがに少し残っているが、それ以外の部分はきれいになった。

あとは、ホットワックスをかければ多少ましになることを期待して、ホットワックスをかけることにした。

ガリウムのベースワックスを1回だけ施して、最終的な仕上がりは下記の画像。ヒール側のエッジ付近に多少ケバ立ちが見られるが、かなりきれいになった。


ビンディング下あたりに白い部分があるが、ホットワックスが取り切れていない模様。もうこの板を使う予定がなかったのと、時間の都合上取り切れなかったためで許してほしい。。。

4.まとめ

ブロンズブラシを初めて使ってみたが、なかなか使えるもののようだった。

今回リムーバーをかけてから行ったが、通常のホットワックスの過程でもブラッシングにブロンズブラシを使用して力を強めにして擦れば、ケバ取りの効果はあるらしい。

本来ちゃんとしたケバ取りを行おうと思ったら、目の違うサンドペーパーを何度もかけていくことになる。板の状態にもよるが、100番から400番ぐらいまでの間で徐々に細かいものにする。プロのチューンナップではベルトサンダーを使用して計12回ほどかけるのが普通。最終的には320番あたりを使用して仕上げる。

その手間に比べると、簡易的ではあるがブロンズブラシを使用してケバがとれるのはなかなかお得ではないだろうか。

最後に注意だが、ボードによっては購入時からソールにストラクチャーがついていることがある。そうした板に対してあまりケバ取りをし過ぎるとストラクチャーが無くなってしまうのでその点を理解しておく必要がある。

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