そろそろ賃貸マンションをやめて、マイホームを購入しようと思い始めた。しかし、住宅の購入を何度も経験したことのある人間というのは、そう多くはいないものである。
筆者も、住宅購入に関しては完全に素人であるため、いざ買いたいと思っても、どうやって購入すればよいのかさっぱりわからなかった。
そこで、今回から一般人が住宅購入をする際の手順やポイントなどをブログに記載する。同じように購入を考えている人の参考になれば良いと思う。
今回は、「マイホームが欲しい!」と思ってから、購入に至るまでの大まかな流れに関して、我が家の例を基に記載する。
0.マイホーム購入のきっかけ
マイホームを購入する理由で一般的に多いのは、下記のようなものである。
・結婚をきっかけに新居として購入
・子供が生まれて、賃貸住居が手狭になった
・親の介護を見据えて2世帯住宅を建築する時期
・社宅の入居期限となった
・転職、異動により、転勤族ではなくなった
筆者の購入きっかけは結婚で、それまで同棲していたパートナーとの結婚を機に、マイホームを購入してもいいと思い至った。タイミングとしては、現在の賃貸アパートが入居して10か月目。賃貸更新の時期が1年2か月後なので、このタイミングまでに新居に入居したいところである。
具体的には、住まい探しを始めたのは、2021年5月。新居への引っ越し期限は2022年7月である。
思えば婚約したのが、12月末。そこから結婚式準備を急ピッチで進めて、式をやったのが翌年4月末。結婚式の次の週からマイホーム検討開始と、結婚を機に家のことで休む暇がなくなるというのは事実のようだ。
1.戸建て派かマンション派か
マイホームが欲しいと思っても、どのように買えばいいのかはさっぱりわからないため、まずは本屋で「マイホーム大全」という初心者向けの本を購入してみた。
最初にかかれているのは、「戸建て派」か「マンション派」かという内容。
戸建ての場合は、比較的駅から離れた郊外に多く、利便性は良くないが、広い床面積や、庭がつくれたりと、自分の土地を持っているが故のメリットがある。
一方、マンションの場合は、駅から近く利便性が高いことが多いが、床面積的には戸建てよりも狭く、住んでみると上の階の音がうるさかったという場合もある。
筆者の場合は、実家も戸建て住宅で比較的田舎に位置しており、ここ数年都会(観光地として有名)に住んでみて、都会の騒々しさに嫌気がさしていたので、一戸建ての一択で決定。
次に通常は予算を決めるのだが、この予算の決め方が難しい!
ネットや本には「年収の20%以内」や「手取りの3分の1」になるようにと書かれていたりするのだが、実際は各々のライフプランによって変わってくる。
子供は何人ほしいか、将来的に妻は仕事を続けるか、夢や趣味は何か、などライフプランによって収支が大きく変わってくる。また、収入が多い家庭ほど、収入に占める食費や生活費支出の割合が小さくなる傾向にあるため、住宅にかけられる割合も大きくなる。
ひとまず、20代前半の後輩が、以前3000万円の家を探していたという記憶を基に、ざっくり予算5000万円くらいかなとあたりをつけてみた。
2.どこに住むかという問題
次に住む場所を決める。
筆者は妻も含めて都内に勤務しているため、通勤可能な範囲に住む必要がある。
また、会社の都合で将来的に勤務地が変わらないという保証はない。ただし、変わったとしても埼玉、千葉方面に転勤になる可能性はかなり低く、あったとしても神奈川だろうという感じ。
都会には済みたくないという前提があるので、東京は除外すると、もう神奈川に住むしかなくなる。首都圏に勤務できる地域の土地相場としては、神奈川よりも埼玉、千葉のほうが圧倒的に安く、平らで住みやすい地域も多いため、個人的には埼玉あたりに住みたかったのだが、ここは割り切るしかなかった。
3.とりあえず不動産会社へ行ってみる
SUUMOなどの不動産サイトでいろいろな土地や戸建て建売りの情報が出てくるが、ネットに出ている情報を見て、即購入しようとする初心者はいないだろう。かなり高い買い物になるので、しっかりと選んだうえで購入したいところである。
というわけで、次に不動産会社が開催しているというマイホーム相談会に行ってみることにした。
とりあえず、現時点での最大手は三井のリハウスということなので、最寄りの店舗で開催している個別相談会に行ってみた。
「探し始めたばかりなんですが・・・」という話をしておいた上で、店舗に行くといろいろと丁寧に教えてくれた。
ポイントとしては、
- 不動産会社の店舗で出せる情報は、SUUMOなどのネットに上がっているものとほとんど変わらない(一部の不動産会社は自社で専売状態となっている物件があるが、多くない)
- 土地に建物を建築するためには、その土地が2m以上道路と接していなければいけない(接道義務)
- 基本的に安い土地には安い理由があり、良い土地を求めると、その場所の相場相当の価格になる。
- 土地を買って注文住宅を建てる場合には、住宅ローンを組む関係上、不動産会社からハウスメーカーに土地情報を出し、ハウスメーカー主導でローンの手続きを行うことになる。
とのこと。
建売りの場合は、SUUMOなどで気に入った物件がある場合、不動産会社に行き、現地の内見、購入の手続きをして購入できるという流れ。
一方、注文住宅の場合は、建築先のハウスメーカーを決め、土地を探し、間取りを決め、建築するという流れになる。
個別相談会に行ったから、その後、しつこく営業されるということもなく、情報収集としては行ってよかったと思う。
神奈川の土地や建物の相場観をつかむために、SUUMOなどの不動産情報サイトをしっかり確認しておく必要がある。
4.FP相談
その後、ざっくりとした予算をより現実的なものとするためにFP(Financial Planner)による、ライフプラン相談を受けた。
一般的に多いのはハウスメーカーや不動産会社が紹介するプランナーによる相談なのだが、今回利用したのはソニー生命によるライフプラン相談。
ネットでFP相談と検索して出てきたが、無料で利用できるということで利用してみた。
プランナーにいろいろ生活スタイルを話すと、家庭の収支を1年単位のグラフとして出してくれ、お金が足りるかどうかが分かる。
うちは、共働き家庭だが、ライフプランの結果、予算はまだ上げても問題無いとのことで、7000~8000万円とした。
5.住宅展示場へ行ってみる
良い物件があれば建売住宅購入で十分と思っているものの、一応、注文住宅に関しても情報を仕入れておく必要があると思い、FP相談と並行して、住宅展示場へ行ってみる。
ハウスメーカーに関しての知識は全くなかったが、1日に見て回れるのはせいぜい3社程度なので、訪問するメーカーを絞らなければいけない。軽くネットで調べたうえで下記の3社に行ってみた。
1.一条工務店 (リアルサイズの展示場、価格が安めで評判が良い)
2.パナソニックホームズ (現在住んでいる賃貸アパートがここの物件)
3.積水ハウス (売上高No.1で人気がありそう)
初めて住宅展示場へ行ってみると、駐車場にかなり車が停まっているものの、各展示場はそれほど混んではいない。1週間前までの予約が推奨のようだったが、これなら、当日、突然訪問しても問題なさそうであった。
各展示場では、担当者が自社の特徴に関して2時間ほどかけて説明してくれた。
6.注文住宅に決定
その後、妻とどんな家に住みたいかというのを話し合い、具体的なイメージを膨らませた。
並行して、SUUMOやGoogle Mapなどで土地の相場を調査し、神奈川のどこに住みたいかを絞っていく。また、展示場でもらったカタログなどで、ハウスメーカーの知識も蓄えていく。
ということをしばらく続けた結果、我が家は建売購入ではなく、土地を購入して注文住宅を建てるという選択にした。ハウスメーカーは積水ハウス。大きな理由は下記の通り。
- ある程度広い(40坪以上)土地に住みたい
- 積水ハウスの提供するアメニティ換気システムを入れたい
- 大きな窓があり開放感のある家に住みたい
これらの理由の細かい部分は、後日、別の記事で説明する。
その後、土地を探し、土地が見つかったらハウスメーカーで建築プランの相談という流れで進んでいく。
まとめ
住宅購入の流れに関して、我が家の例を記載したが、一般的にスムーズな流れは下記になるだろう。
- マイホームが欲しい!と思う
- ネットや初心者向けの本で、大まかな流れを知る
- 住みたいエリアをざっくりと決める
- 戸建てに住むかマンションに住むかを決める
- どんな家に住みたいのかを考える
- FP相談で予算計画を立てる
- ネットで土地の相場、街の雰囲気を見ながら住みたいエリアを絞る
「マンションの場合」 - 不動産屋に相談
「戸建ての場合」 - 建売購入で決まっていれば不動産屋に相談
注文住宅と悩んでいる場合は、ハウスメーカーの特徴などを調査して、住宅展示場へ行く
ちなみに、注文住宅の場合、入居までに約1年程度はかかると思っていたほうがいい。我が家の場合は、マイホームが欲しいと思ってから、注文住宅に入居できるまでに11か月かかったが、これでもかなり急ピッチで進めたほうである。仕事がない日は、ほとんど家づくりのことで1日が終わる感じである。